インスリン不足

1型糖尿病の詳細

糖尿病には型があり、生活が大きく関係する2型と、はっきりした原因がいまだつかめていない1型があります。
ブドウ糖をエネルギーとして利用するためには、インスリンが不可欠です。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島という部分に存在するβ細胞によって作られ、貯蔵されています。
必要な場合に即分泌できるように貯蔵されているのです。

1型の場合、ランゲルハンス島に存在するβ細胞を、血液の中に含まれるリンパ球が敵とみなして攻撃し破壊してしまう事でインスリンが分泌されない状態となります。
リンパ球というのは、体内に外部からの敵、菌類やウイルスなどが入り込んできたときに取り囲んで攻撃し、消滅させるという働きを持っていますが、自分の細胞なのに敵と勘違いして攻撃してしまうのです。
自分で自分を攻撃してしまう自己免疫によっておこる現象です。

なぜリンパ球がβ細胞を敵とみなして攻撃してしまうのか、という事はよくわかっていません。
遺伝的な要素と生活習慣などが複雑に絡み合って起こるのではないかとも言われますが、原因について特定されていないのが1型糖尿病です。
この1型を発症するとインスリンが分泌されなくなるため、血糖コントロールが出来なくなります。

血液中のブドウ糖の量が調節できず、低血糖、高血糖両方の危険性を伴います
激しい運動を行いエネルギーを消費した、また食事をとる時間がなく糖質が不足した、食事の時間が遅くなったなどによって低血糖が起こります。
すでに治療を開始されている方の場合、インスリンの量が多いと低血糖状態を引き起こします。
低血糖の症状は急な発汗、動悸、過呼吸、体の異常な震え、吐き気などです。
この状態が継続すると意識が無くなり昏睡になる場合もあります。

高血糖になった場合、1型で一番気を付けるべきことは、ケトアシドーシスです。
インスリンが極度に低下し非常に高血糖となった場合に起るもので、血液が酸性に傾き様々な症状が起こります。
この状態が継続されてしまうと、吐き気から嘔吐、脱水、呼吸紙あれ腹痛なども起こり始め最終的に昏睡状態となり最悪の場合死亡という事もあります。
1型糖尿病の場合、このケトアシドーシスになる可能性が2型よりも高いので、インスリンによる血糖コントロールをしっかり行う必要があるのです。


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