若者に増加する糖尿病
糖尿病には免疫の問題による1型と生活習慣が大きく起因する2型があり、若い世代で糖尿病になるのは通常、1型といわれていました。
でも、現在は若い世代でも2型が多くなり、実に10代という世代で糖尿病になる患者さんの半数が、2型といわれています。
つまり2型の糖尿がかなりのスピードで増加傾向にあるという事です。
2型の場合1型とは違い、糖尿病と診断されるまでに年数がかかるのが普通です。
症状が出てくるまでかなり時間がかかりますし、進行が実にゆっくりで、数年かかって糖尿病となる方が多いので、通常中高年になってからこの病気が発見されるという事が多かったのです。
でも現代は、年数がかかるはずの2型を若い方が発症している、つまり、かなり若い段階で高血糖となり、10代後半くらいになると症状が強く出始めるのでしょう。
今は朝食抜きで学校に行き、夕食の前にハンバーガーなどのファストフードを食べたり、コンビニでお菓子を好きなだけ食べて塾に行くという生活を送るお子さんが多いです。
バランスのいい食事を規則的に摂取するということがなかなかできずにいるのです。
塩分、糖分、脂質の多い食べ物を自分が好き勝手に食べていたら?それは子供といえど高血糖な状態になってしまいます。
また最近は肥満のお子さんをよく見るようになりました。
以前は肥満状態となっている子供といっても、クラスに1人、2人、いるかいないか?というくらいでした。
でも今は完全な肥満児となっているお子さん、また肥満傾向にあるお子さんなど、ぽっちゃり型が非常に多くなっているのも事実です。
肥満状態は大人同様、高血圧、高血糖、脂質異常などを引き起こし、血液の状態も悪くなります。
小学校から肥満で、気が付かないだけで高血糖状態にあれば、10代に入り2型糖尿病を発症しても不思議には思いません。
こうした食生活に大きく関係する2型糖尿病が若い世代に多くなっているという事は、保護者世代がしっかり食という事について考え直す必要性があります。